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《雑談》 赤縄を結ぶ/運命の赤い糸の伝説

運命の赤い縄(日本では赤い糸)の伝説は、中国(※)に発し、東アジアで広く信じられている人と人を結ぶ伝説です。
※『太平広記』(977-978年編纂)にある、『続幽怪録』を原典とする奇談「定婚店」。
血管や血流をイメージさせる赤い紐には、特別な力があるという考え方は世界中にありますが、西洋では、主に邪悪から身を守るものと考えられています。

赤い縄の伝説とは、結ばれる男と女は、足首を見えない赤い縄で結ばれているというもので、この赤い縄を司るのは、冥界の「月老」という老人とされています。
※中国には、仲人や結婚の仲立ちをする人を「月下老」、婚姻を「赤縄を結ぶ」という言葉があります。

この伝説が朝鮮半島へ伝わったのが、李氏朝鮮時代(1392-1910年)のはじめといわれており、その後日本にも伝わり、林道春(羅山 1583〜1657)による訳本『怪談全書』によって、広く一般に知られるようになったといわれています。
ただし、「足首の赤い縄」は、日本では「手の小指の赤い糸」となります。

「赤い縄」の伝説によれば、冥界によって婚姻を決められた男女は、足首を目には見えませんが決して切れない赤い縄で結ばれます。
赤い縄で結ばれた男女は、どんな障害があっても結ばれるといいます。
逆に、赤い縄で結ばれると、他の人とは決して結ばれることはありません。

ところが、江戸時代の男女の恋愛は「浮気(艶気):うわき」と呼ばれ、いつかは別れること、結ばれないことを前提としています。
「二世(にせ)」という「現世では結ばれなくても、来世では結ばれる」という考え方は、実際の恋愛とこの伝説を結びつけることで生まれたものといわれ、「心中」の流行のきっかけともなったといわれています。

古来、日本には、約束のしるしとして、指切(拳万:げんまん)という行為があり、そこから手の小指の赤い糸の伝説に変わったと言われています。

日本の赤い糸の伝説は、中国の「赤い縄」の話とは異なります。
激しく愛しあいながら、現世では決して結ばれない男女が、二世を誓って互いの小指を赤い糸でつないで心中するといういわゆる悲恋(心中)物がもとになっています。
つまり、小指と小指を赤い糸で結んで心中すれば、来世では結ばれるというもので、その発展形として、現世で出会った恋人は、前世では結ばれずに二世を誓って心中した同士だというものもあります。

現在のものは、その発展形の方の話です。



※「紅縄庵(くじょうあん)」の紅縄とは、赤い縄のことです。
追記には、「定婚店」の話を掲載しています。


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2009年 謹賀新年

縄師 我流縛

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